日々の暮らしの中で、ふと心を落ち着けたい瞬間。そんなときに、そっと手を合わせる場所として、仏壇はとても大切な存在です。
ご先祖様や大切な人を偲び、感謝や願いを届ける──仏壇は、私たちの心に寄り添う「祈りの空間」として、昔から多くの家庭に受け継がれてきました。
最近では、住まいやライフスタイルの変化に合わせて、洋室にもなじむモダンな仏壇や、省スペースでも置けるコンパクトなタイプなど、様々な形の仏壇が登場しています。
「赤や」でも、時代に合った仏壇を求めるお客様の声が増えてきており、選び方のご相談を頂くことが多くなっています。
今回は、仏壇を選ぶ際に後悔しないためのポイントについて、分かりやすくご紹介いたします。

仏壇とは祈りと暮らしをつなぐ家具
仏壇とは、ご先祖様や故人を供養するための「家庭の中の小さな祭壇」です。主に仏具や位牌(いはい)、おりんや供花などを安置し、日常生活の中で自然に手を合わせる場所として、多くの家庭に根づいてきました。静かに心を落ち着け、ご先祖や大切な人に想いを馳せる──そんなひとときを支えてくれるのが、仏壇の役割です。
もともとは和室に置く重厚な漆塗りの仏壇が主流で、格式や伝統を重んじた造りが一般的でした。しかし近年では、生活スタイルや住宅事情の変化により、従来のような大きな仏壇が難しいという家庭も増えています。そのため、洋室にも自然になじむシンプルでモダンなデザインや、リビングにさりげなく置けるコンパクトなタイプなど、選択肢も大きく広がっています。
また、「仏壇は代々受け継ぐもの」という意識も、少しずつ変化しています。例えば、身近な方を亡くしたことをきっかけに改めて仏壇を迎える方や、結婚や出産、転居といった人生の節目で、家族の形に合った祀り方を見直す方も少なくありません。仏壇は、信仰のためだけのものではなく、家族の絆や感謝の心をカタチにする場所として、現代の暮らしにも溶け込む存在になりつつあります。
仏壇の種類と特徴
仏壇には、以下のような様々な種類があります。それぞれの特徴を知り、自分のライフスタイルに合った仏壇を選ぶことが大切です。
※画像出典:お仏壇のはせがわ
台付き仏壇(床置きタイプ)
伝統的なスタイルの仏壇で、仏壇本体と下部の収納台が一体となっているのが特徴です。昔ながらの仏間や床の間に設置されてきた形で、「仏壇」と聞いてまずこのタイプを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
全体に高さがあるため、正座して手を合わせたときにちょうどよい目線でお参りできるよう設計されています。漆塗りや金箔を施した荘厳なものから、木目を活かした落ち着いたデザインまで幅広く、和の雰囲気を大切にしたいご家庭に特に適しています。
また、下台部分には引き出しや扉付きの収納が設けられていることが多く、日常的に使用する線香やローソク、仏具の替え、法事用の品などをまとめて保管できる点も大きなメリットです。
- サイズ:高さ130~170cm程度
- 収納力:高い(仏具や小物、仏事用品の保管に便利)
- おすすめの設置場所:和室、床の間、広めのリビング
上置き仏壇(卓上タイプ)
棚やタンス、サイドボードなどの上に設置できるコンパクトな仏壇です。現代の住宅事情やライフスタイルの変化に合わせて登場したタイプで、限られたスペースでも無理なく設置できるため、マンション住まいや一人暮らしの方などに人気があります。
本体の高さが低めで、場所さえ確保できれば設置も比較的簡単。重量も抑えられていて引っ越しや模様替えの際にも移動しやすいという利点があります。デザインもナチュラルな木目調やシンプルなカラーリングが多く、インテリアに調和しやすいのも魅力です。
収納スペースは小さく、仏具やお供え物は必要最低限のものになりますが、日常的に手を合わせる場所としては十分な機能を備えており、「仏壇をきちんと祀りたいけれど、大きなものは難しい」という方にとって、非常にバランスの取れた選択肢です。
- サイズ感:高さ40~70cm程度
- 収納力:やや少なめ(必要最低限の仏具を置くスタイル)
- おすすめの設置場所:リビングのサイドボード上など
モダン仏壇
現代のライフスタイルに合わせてデザインされた新しいスタイルの仏壇です。洋室のリビングやダイニングなどにも自然に溶け込み、インテリアの一部として違和感なく設置できる点が大きな特徴です。
外観はシンプルで洗練されており、落ち着いた木目調のものから、ガラスや金属素材を取り入れたスタイリッシュなものまでバリエーションは豊富。間接照明で仏壇内部を優しく照らし神聖な空気感と温かみを演出するタイプもあります。伝統的な仏壇のような荘厳さや装飾は控えめです。
また、宗派や細かな形式にとらわれず、自分たちらしい供養のかたちを大切にしたいという方にとっても自由度の高いタイプです。故人への想いを大切にしながら、住まいの雰囲気を損なわずに祀りたいという現代的なニーズにマッチしています。
- サイズ感:高さ40~100cm程度(上置き型から台付き型まで多様)
- 収納力:中程度(ミニマルながら必要な仏具はしっかり収まる設計)
- おすすめの設置場所:洋室のリビング、寝室、マンションの一角など
壁掛け仏壇・ミニ仏壇
住まいのスペースに限りがある方や、より手軽に供養を始めたい方に向けた超コンパクトな仏壇です。一般的な仏壇に比べて大幅にサイズが抑えられており、設置場所を選ばず、リビングの壁面やちょっとした棚の上などにも無理なく置けます。
壁掛けタイプは奥行きが非常に浅く、インテリアに自然になじむのが特徴。置き型のミニ仏壇も小さなボックス型のものや蓋付きのコンパクト収納型など多様なデザインがあります。主に遺影やお位牌、お花や少量のお供えを祀ることを想定した仕様で、一人暮らしの方や高齢の方にも扱いやすい手軽さから近年人気が高まっています。
お線香やろうそくなど火気を使う仏具を使用する場合には、周囲の可燃物との距離や換気、安全対策を十分に配慮する必要があります。
- サイズ感:高さ20~40cm程度(壁掛け型は奥行きもスリム)
- 収納力:少なめ(遺影・位牌・小さな供物程度に特化)
- おすすめの設置場所:リビングの壁面、小さな棚の上、寝室や書斎の一角など
宗派による仏壇の違い
仏壇は本来、信仰している宗派に則って構成されるものですが、近年では「形式にとらわれず供養したい」という意識も広がっており、特定の宗派にこだわらず購入される方も少なくありません。
とはいえ、ご家庭の宗派が決まっている場合や、位牌・本尊をすでに用意している場合は、その宗派に合わせた仏壇を選ぶのが基本です。主な宗派では次のようになっています。詳しくは菩提寺や僧侶にご相談ください。
宗派 | 本尊(中央に祀るもの) | 仏壇内の構成や特徴 |
---|---|---|
浄土真宗 | 阿弥陀如来 | 金箔装飾が多く、本尊は仏像・掛け軸いずれも可。位牌を置かない宗派も。 |
浄土宗 | 阿弥陀如来 | 本尊の左右に脇侍を配置することも。位牌の安置が一般的。 |
曹洞宗 | 釈迦如来 | 木目調など落ち着いたデザインが好まれる傾向。位牌と本尊の並置。 |
日蓮宗 | 大曼荼羅、日蓮聖人像など | 経典や曼荼羅を掛け軸で飾るスタイルが多い。 |
真言宗 | 大日如来 | 護摩焚きなどの儀式的な要素を重視。荘厳な造りを選ぶ方も。 |
仏壇を購入するタイミング
仏壇を購入するきっかけはご家庭によって様々ですが、多くの場合は以下のようなタイミングで検討されます。
「絶対にこの時期でなければならない」という決まりはありませんが、法事や節目の行事に合わせて準備することで、心の整理にもつながりやすく、供養の気持ちをかたちにする良い機会となるでしょう。
四十九日や一周忌の法要
大切な方が亡くなられた後、最初の大きな節目となるのが「四十九日」。この日までに位牌や仏具を整え、仏壇に安置するというのが一般的な流れです。また、一周忌などの年忌法要に合わせてゆっくりと準備を進めるご家庭もあります。ご遺族の心が少し落ち着いてから「きちんとした形で供養をしたい」と考えるタイミングとしても自然です。
位牌や遺影をきちんと安置したいと感じた時
お位牌や遺影を、棚の上や家具の一角にとりあえず置いているという方も少なくないでしょう。しかし日々手を合わせる場所が定まらないと、供養の気持ちが形にしづらく、どこか落ち着かないと感じるものです。そうした時に仏壇を設け、祈りの空間をしっかり整えることが心のよりどころにつながると実感する方が多いようです。
仏壇の老朽化が目立ってきた頃
長年大切に使ってきた仏壇も、経年によって扉の開閉がしづらくなったり、塗装が剥がれてしまったりと、劣化が目立つようになります。また、昔の住宅事情に合わせて作られた大型の仏壇が現代の住まいに合わなくなってくることもあります。こうしたタイミングで、コンパクトで扱いやすい新しい仏壇への買い替えを検討するのも良いでしょう。
生活環境の変化のタイミング
新居への引っ越しやリフォーム、同居の開始など、暮らしの環境が変わるタイミングで仏壇の設置場所も見直されることがあります。リビングや洋室になじむモダン仏壇を新たに迎え、家族が自然に手を合わせやすい場所に供養の場を設けることで、日常の中で故人を身近に感じる時間が生まれます。
仏壇選びで押さえておきたい5つのチェックポイント
仏壇は一度購入すると、長く使い続ける大切なものです。
しかし、「サイズが合わなかった」「思ったより扱いにくい」「部屋の雰囲気に合わなかった」など、選び方を間違えると日常生活の中で違和感を覚えることにもつながりかねません。
ここでは、仏壇選びで後悔しないために押さえておきたい基本の5つのポイントをご紹介します。初めて購入を検討している方にも分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
【1】設置スペースとサイズ感
仏壇を選ぶ際、まず重要になるのが「どこに置くか」という設置場所の確認です。理想の場所が決まっている場合は、設置予定のスペースの幅・奥行き・高さを正確に測っておきましょう。
基本的にはリビングやダイニングなど、日常的に家族が集まり個人と自然にふれあえる場所に置くの理想ですが、湿気や日差しによる仏壇・仏具の劣化を避けるため、窓際や水まわりは避けるべきです。
設置場所のサイズを見る際に特に注意したいのが、扉の開閉です。壁や家具にぶつからないか、正座や椅子で拝むスペースは十分に確保できるか、周辺の動線をふまえてチェックする必要があります。
また仏壇本体だけでなく、仏具や供花、お供え物を配置するスペースも考慮しましょう。全体のバランスや余白を意識することで、日々気持ちよく祀れる空間になります。
【2】材質と色合い
仏壇はインテリアの一部でもあるため、材質や色味が部屋の雰囲気に合うかどうかは大きなポイントです。
伝統的な仏壇には、紫檀・黒檀といった重厚感のある高級木材が使用されることが多く、格式ある見た目を演出します。一方で、現代の住宅にはナチュラルウッドやウォールナット調の仏壇がよく調和します。既存の家具や床材と色調を揃えることで、自然に空間に溶け込む仏壇になるでしょう。
さらに、表面の仕上げ方法(ウレタン塗装・オイル仕上げ・突板加工など)によって、光沢や触感、耐久性、そして日常のお手入れのしやすさにも違いが出ます。見た目だけでなく、メンテナンス性にも注目して選ぶと安心です。
【3】扉や収納の使い勝手
仏壇の扉にはいくつかのタイプがありますが、代表的なのは「観音開き」です。左右に大きく開く一般的な様式ですが、スペースが限られている場所では開閉に支障をきたすこともあります。その場合、スライド扉や折れ戸など、より省スペースで使いやすい扉の仏壇を選ぶと良いでしょう。
また、日常的に使うお線香やローソク、仏具などをしまう引き出しや収納スペースの有無も確認しておきたいポイントです。下台付きの仏壇であれば収納量も確保しやすく、整理整頓もしやすくなります。普段のお祀りを快適に続けるためにも、使いやすさはぜひチェックしておきたい要素です。
【4】照明の有無
仏壇の明かりは「灯明」といい、お供え物の一つとされている重要なものです。また内部を柔らかく照らすことで、仏具や本尊がより美しく映えるだけでなく、祈りの空間としての厳かさや落ち着きを演出する効果もあります。特にリビングや日当たりの悪い場所、夜間に手を合わせる機会の多い方には、照明付きの仏壇はおすすめです。
また近年の仏壇には、LED照明が内蔵されているタイプも多く見られます。LEDは熱を持たないため安全性が高く、仏壇や仏具の劣化も防ぎやすいというメリットがあります。デザイン性と実用性を兼ね備えた、人気の高いオプションです。
【5】将来的な移動や処分のしやすさ
かつては仏壇は一生使うものと考えられてきましたが、昨今は住まいの変化やライフステージの移行に伴い、仏壇の移動・買い替え・処分を検討する機会が訪れることも珍しくありません。特に最近では、転居やマンション住まいへの変更、終活の一環として小型仏壇に買い替えるケースも増えています。重すぎるものや大きすぎるものを選んでしまうと、いざという時に取り扱いに苦労するかもしれません。
生活様式に合わせて、分解・組立がしやすい仏壇やコンパクトタイプを選ぶと後々の負担を軽減できるでしょう。長く使うからこそ、「今の暮らし」だけでなく「これからの暮らし」にも目を向けることが大切です。
仏壇の購入をご検討中なら「赤や」にお任せください
仏壇の特徴や選び方のポイントについてご説明してきました。お選びいただく際の参考になれば幸いです。
仏壇は単なる「家具」ではありません。ご先祖や大切な人を想い、日々の暮らしの中で静かに心を通わせる場所です。生活スタイルや住まい方が多様化する今、仏壇もより「自分らしく」「暮らしになじむ」かたちで進化しています。宗派やしきたりに縛られすぎず、自分の想いや家族の考えに合った仏壇を選びたいものです。
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「赤や」各店では様々なサイズ・様式の仏壇を豊富に取り揃えておりますので、店頭で実物をご覧いただき、ご自宅の雰囲気やご希望に合う一台をじっくりとお選びください。。ご不明な点やお悩み、ご質問がありましたら、店内のスタッフがお答えいたします。
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お仏壇の下台だけをお探しの方のために、仏壇台もご用意しております。
お部屋に合ったものをお選びください。

仏壇台 W60xD45xH55cm
定価:44,000円 54%OFF 品番:IH24X1~2
※単体で簡易お仏壇としてもお使いいただけます。

仏壇チェスト W60xD40xH43.5cm
定価:28,000円 50%OFF 品番:HE71X1~3

仏壇台 W60xD45xH101cm
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お仏壇の前で長時間座っているのは大変なものです。
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安楽座椅子 W56xD42xH51(SH23-31)cm
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