最近ではデザインや機能性も多様化し、リクライニング機能付きや収納付き、ワンタッチでベッドに変形できるものなど、選択肢が豊富になっています。だからこそ、「どのタイプが自分の生活スタイルに合うのか」「何を重視して選ぶべきか」をあらかじめ知っておくことが大切です。
今回はソファーベッドを選ぶ際に押さえておきたいポイントを分かりやすくご紹介します。

ソファーベッドとは?
ソファーベッドとは、ソファとベッドの2つの機能を1台で兼ね備えた多機能家具のことです。
「日中はくつろぎのためのソファとして使用し、夜には簡単な操作でベッドとして使う」といった活用ができ、限られた空間を有効活用したい方にとって非常に便利なアイテムです。
最近では、従来の「簡易ベッド」という印象を覆すような、洗練されたデザインのソファーベッドが増えています。北欧風のファブリックタイプや、木製フレームを取り入れたナチュラルデザイン、さらに収納機能やリクライニング機能付きの多機能モデルなど、ソファーベッドは「サブ的な家具」ではなく、主役として空間に馴染む存在へと進化しています。
こんな場面で活躍します
ソファーベッドは、特に以下のようなライフスタイルに適しています。
- ワンルームや1Kなどの省スペースな住まい
ベッドとソファを別々に置くスペースがない場合、1台で両方の役割を果たすソファーベッドは大変重宝されます。 - ゲストルームや書斎での簡易ベッドとして
普段はソファとして活用し、来客時だけベッドとして使えるため、部屋を有効に使えます。 - 子ども部屋や成長に合わせた一時的な寝具として
ライフスタイルの変化に柔軟に対応できるため、仮住まいのような一時的なシーンにも最適です。
ソファやベッド単体とは選び方の視点が異なる
ソファーベッドは一見便利なアイテムですが、「ソファ」と「ベッド」のいいとこ取りをしている反面、どちらの使い心地もある程度の妥協が必要になるケースもあります。
購入する際は、主にソファとして使いたいのか、ベッドとしての使用感を重視するのかといった使用頻度の比重を明確にしておきましょう。
また、ソファとベッドを切り替える操作のしやすさもソファーベッドならではのチェックポイント。日常的に形を変える使い方をするなら、よりスムーズに展開・収納できる構造を選ぶ必要があります。

ソファーベッドの種類と特徴
ソファーベッドには、構造や変形方法の違いによって様々なタイプがあります。ここでは代表的な4つのタイプについて解説しますので、ご自分の使い方に合ったタイプを見つけるための参考にしてください。
リクライニング式
リクライニング式は、ソファの背もたれを倒すとベッドになる、ソファーベッドの中でもオーソドックスなタイプです。普段は2~3人掛けのソファとして使用し、背もたれを水平に倒すと簡易ベッドとして使える仕組みになっています。
変形操作がシンプルで、力もさほど必要ないため、女性や高齢者でも扱いやすいのが特徴です。背もたれと座面が連動して動くものと、それぞれ独立して動くものがあり、使用スタイルに応じた柔軟な調整が可能です。
ただし寝心地に関しては、座面と背もたれの接合部に段差を感じることがあるため、長期間の使用や敏感な方にはやや不向きな場合も。これはマットレスやパッドを敷くと改善できます。
折りたたみ式(3WAYタイプ含む)
折りたたみ式のソファーベッドは、座面や背もたれを折りたたみ・展開して形を変えるタイプです。ソファ・カウチ・ベッドと3つの形状に変形できる「3WAYタイプ」もこのジャンルに含まれます。
コンパクトにたためる構造のため部屋のスペースを有効活用できる点が魅力。ワンルームや子ども部屋、来客用など、限られたスペースで多用途に活用したい場合に最適です。
頻繁な折りたたみには多少の手間がかかるのがネック。展開時の寝心地もフラットなベッドに比べてやや劣ることがあります。短時間の仮眠や来客用ベッドとしての利用に向いています。
※画像出典:Amazon
スライド式
スライド式のソファーベッドは、座面を前方に引き出してベッドスペースを作る構造です。見た目は通常のソファと変わらず、使用時にだけベッドとして展開できるため、デザイン性やインテリア性を重視したい方におすすめです。
カウチタイプのソファにスライドベッド機能を備えたモデルもあり、昼はリラックス空間として、夜はしっかり寝られるベッドとして活用できます。
スライド構造により安定感のあるベッド形状が得られる一方で、本体がやや大型になりがちで、設置スペースや引き出す空間に余裕が必要です。
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分割型(セパレートタイプ)
分割型は、上述したリクライニング式ソファーベッドの一種で、中央で分かれている2つの座席部分がそれぞれ独立したタイプです。2人掛けソファとしてだけでなく1人掛けソファ×2台としても使え、離して配置すれば応接スペースやリビングレイアウトの自由度も広がります。
背もたれはリクライニング式になっていて個別に角度を調整でき、2台を横に並べて背もたれを倒せば、セミダブルサイズ程度のベッドとなります。
自由度が高い反面、布団のような一体感はやや薄れるため、しっかりとした睡眠スペースを確保したい場合はマットレスやベッドパッドの併用が効果的です。
ソファーベッドと似た用途の家具
ソファーベッドと似た用途の家具に、カウチソファやデイベッドがあります。商品ジャンルは異なりますが、いずれも「座る」「寝る」に兼用できる家具という共通項があるのであわせてご紹介しておきます。それぞれの違いを把握しておくと商品選びの参考になるでしょう。
カウチソファ
カウチソファは、足を伸ばして座れるように座面が長めに設計されたソファのことです。L字型やI字型などデザインが多様で、リラックス目的で使われることが一般的です。
一方、ソファーベッドは「寝具」としての使用を前提に設計されており、変形によってしっかり寝られる構造を持っています。カウチソファでも横になれますが、寝具としての快適性・機能性はソファーベッドの方が優れています。
デイベッド
デイベッドは、ベンチやソファのように座れるベッドのことです。背もたれを倒したり形を変えたりしなくてもそのままベッドとして使えるのが特徴で、マットレスを常設したまま使用することが多く、日常的な睡眠にも適しています。
ソファーベッドは、通常は座るためのソファであり、必要に応じてベッドに変形させる構造です。マットレス部分を畳んだりスライドしたりする設計が多く、日常的な寝具として使うにはやや工夫が必要な場合があります。
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ソファーベッドのメリット・デメリット
ソファーベッドは、その名の通りソファ・ベッド両方の機能を備えた便利な家具です。しかし、その利便性の裏には用途による向き・不向きも存在します。ここでは、ソファーベッドを選ぶ前に知っておきたいメリットとデメリットを整理します。
ソファーベッドのメリット
限られたスペースを有効活用できる
ソファーベッド最大の魅力は、ひとつの家具で「座る」と「寝る」の二役をこなせる点です。ワンルームや1K、リビング兼寝室のような空間では、ベッドとソファを別々に置くのが難しいケースも多いですが、ソファーベッドなら1台で済み、省スペースかつ機能的な生活空間が実現できます。特に都市部のアパートやマンションにお住まいの方には空間効率の面で非常に心強いでしょう。
来客用ベッドとして便利
普段はリビングのソファとして使いながら、急な来客時にはベッドとして活躍してくれる点も見逃せません。親戚や友人が泊まりに来た時に「布団を出す場所がない」といった悩みを解消してくれます。見た目にも「いかにも来客用のベッド」という印象がないため日常使いにも馴染みやすく、インテリア性を損なわないのもメリットです。
移動・設置が比較的しやすい
通常のベッドや大型ソファは搬入や模様替えの際に移動が大変ですが、ソファーベッドはそれらと比べて構造がコンパクトなものが多く、軽量な製品も多数存在します。特に分割式や折りたたみ式のタイプは、狭い廊下や階段でも運びやすく、賃貸物件などでレイアウト変更をしやすいという利点もあります。
デザインの選択肢が豊富
ソファーベッドは機能性とデザイン性の両立が進んでおり、スタイリッシュな製品も数多く登場しています。北欧風やナチュラルモダン、ヴィンテージ調など、部屋のテイストに合わせて選びやすく、素材もファブリック・レザー・PVCなどバリエーションが豊富で雰囲気も大きく変わるため、インテリアにこだわりたい方にも選びがいがあります。
価格が手頃な製品も多い
ソファとベッドを別々に購入するとそれぞれに一定のコストがかかりますが、ソファーベッドなら1台で済む分、費用を抑えられます。もちろん高級モデルもありますが、シンプルで使いやすい製品はリーズナブルな価格帯で購入可能。学生や新社会人、引っ越し直後の家具購入を抑えたいタイミングにも適しています。
ソファーベッドのデメリット
寝心地は通常のベッドに劣る場合がある
ソファーベッドは座面や背もたれを変形してベッドにするため、マットレス一体型のベッドに比べて凹凸やつなぎ目が生じやすく、体圧分散性に欠けるものもあります。腰や背中への負担が大きいと、毎日睡眠をとる用途にはやや不向き。快眠を重視したい方は、できるだけクッション性の高いモデルや、マットレスパッドの併用を検討しましょう。
展開・収納の手間がかかる
日常的に兼用する場合、「寝る前にソファをベッドに変形し、朝にはまたソファに戻す」という作業が日課になるので「面倒」と感じることもあるでしょう。製品によっては手動で重い座面を引き出す必要があったり、リクライニング角度の調整にコツがいるものもあります。操作の簡便さや軽さも重要な選定ポイントです。
耐久性に差が出やすい
ソファ・ベッドに兼用できるということは、単体のソファやベッドよりも使用時間が長くなるため、使用状況によっては摩耗や破損のリスクも高くなります。特に可動部分が多いソファーベッドは、内部の金属パーツの緩みや劣化にも要注意です。商品を選ぶ際は、ベッドの造りや張地の耐久性、メンテナンス性なども考慮しましょう。
ソファーベッド選びで押さえておきたい5つのチェックポイント
ソファ・ベッドの機能を兼ね備えた便利なソファーベッドですが、その分、選ぶ際には通常のソファやベッドよりも複数の視点から慎重に検討する必要があります。用途や構造、快適性・耐久性など、具体的なチェックポイントをご紹介します。
①使用目的
まず最も重要なのが、そのソファーベッドを「どのような使い方を想定しているか」です。これを自分の中で明確にしておきましょう。
- 日常的にベッド(主寝具)として使う場合は、寝心地や耐久性が最重要になります。ベッドのフラット性やクッション性を重視して選んでください。
- 主にソファとして使い、時々寝るのに使う(来客用や仮眠用)という方は、操作のしやすさや変形後のスペースも含めたサイズ感がポイントです。
- シーンに応じて多目的に使いたいという方は、上述の3WAYタイプや分割型、収納付きソファーベッドなどの高機能モデルも候補に入ります。
②変形方法と操作性
既にご説明したように、ソファーベッドには様々な形状のタイプがあり、使い方やソファ・ベッドへの変形方法も異なります。特に操作性については、実際に使う人が操作しやすいと思えるものを選ぶようにしましょう。店頭で実物に製品を動かしてみて、重さ・スムーズさ・力の要不要を体感できるとベストです。
最もポピュラーなリクライニング式は、背もたれを横に倒すだけで展開できるため、操作はシンプル。ただし寝た時に段差ができやすい構造の製品もあります。またスライド式も座面を前に引き出すだけでベッドになるため、女性や高齢者でも扱いやすいものが多いです。
一方、折りたたみ式は展開の仕方によって多用途に使えるのが魅力ですが、展開の際に力がいるモデルもあるのでご注意ください。
③クッション素材
ソファーベッドの寝心地や座り心地を決めるのは、操作性よりもクッションの素材や構造です。可能であれば、気になる商品は店頭で実際に数分間横になってみて、腰や背中に負担を感じないかをチェックしましょう。柔らかさよりも反発力や沈み込みのバランスが大切です。
ソファーベッドに使われる主なクッションの特徴を簡単にあげますので、商品選びの参考になさってください。
| ウレタンフォーム | 柔らかさと反発力のバランスが良く、コストパフォーマンスに優れる素材。密度30D以上で高密度とされることが多い。 |
|---|---|
| ポケットコイル | スプリングが一つずつ独立しており体へのフィット感が高い。体圧が分散され腰や背中への負担を軽減。寝心地重視の人におすすめ。 |
| ボンネルコイル | 複数のコイルスプリングを連結して構成される。面で体を支えるタイプで寝心地は硬め。耐久性があり価格も比較的安価。 |
| Sバネ | S字形に加工された鋼線をフレーム内に張り巡らせた構造。厚みが少なく軽量で低コストだが弾力性ではポケットコイル等に劣る。 |
| ウェービングテープ | 布バネを編んで構成された布製のクッション材。金属を使用しないため軽量でかさばらず、音がしないのが利点。 |
ソファーの素材についてはこちらのコラムもご参照ください。
ソファーの素材について
④サイズと配置スペース
ソファーベッドは背もたれや座面を展開した時と収納した時で大きくサイズが異なります。商品を選ぶ際は、ソファ状態のサイズ(幅・奥行・高さ)とベッド状態のサイズ(全長・奥行)を確認した上で、部屋に十分な広さが確保できるかもチェックしておきましょう。周囲の家具やドアとの干渉、人が通るスペースの確保にも注意しながら、実際に配置した時に不自由なく使えるのかをよく想定してください。
また、展開に必要な前後左右のクリアランスも必要です。特にスライド式や折りたたみ式の場合、引き出す方向に十分なスペースがなければ非常に使いづらくなります。壁際に設置する場合、背もたれが倒れる構造の商品は壁との距離も考慮しましょう。
⑤張地(カバー)
ソファーは張地(カバー素材)によって、見た目や座り心地・手入れのしやすさなどが大きく異なります。代表的な素材の特徴を簡単にまとめました。
| ファブリック(布地) | 肌触りが柔らかくカラーバリエーションが豊富。通気性がありオールシーズン快適だが、汚れが染みやすく掃除の手間がかかることも。カバーリング仕様なら洗えるタイプもある。 |
|---|---|
| 本革(天然皮革) | 高級感があり、使い込むほどに風合いが増す。ホコリやダニが付きにくく耐久性も高いが、水や直射日光に弱く、手入れには専用のクリームなどが必要。価格も高め。 |
| 合成皮革(PVC・PUなど) | 本革風の見た目で価格は手頃。水や汚れに強く手入れが簡単。ただし通気性や耐久性は本革に劣り、経年で表面の劣化が起きることも。 |
| マイクロファイバー | 非常に細かい合成繊維で、布のような手触りと合皮の扱いやすさを兼ね備える。撥水性があり汚れに強いが、静電気が起きやすくホコリが付きやすい。 |
ソファーの素材についてはこちらのコラムもご参照ください。
ソファーの素材について
また、インテリアとして張地のカラーやデザインも大切です。部屋全体の雰囲気と調和する色・質感を選びましょう。明るい色は部屋を広く見せ、濃い色は引き締まった印象を与えます。
さらに小さいお子様やペットがいるご家庭では、「カバーを外して洗えるか」も見逃せないポイントです。
※画像出典:Amazon
ソファーベッドを購入するタイミングと選び方
ライフスタイルや使う目的によって、ソファーベッドに求められる仕様や機能は変わってきます。購入に適したタイミングと、選び方のポイントをご紹介します。
新生活・引っ越しのタイミング
進学や就職を機に一人暮らしを始める方、転居で部屋のレイアウトが変わる方には、限られたスペースを有効活用できるソファーベッドがぴったりです。家具を最小限に抑えたい時、ソファとベッドを1台に集約できるのは大きなメリットです。
効率的に使えるよう、軽量で移動がしやすく折りたたみやすいタイプがおすすめ。ベッドとしての寝心地も重要ですが、ソファとして日常的に使うならクッション性もチェックしましょう。
来客用ベッドの準備として
普段はソファとして使用し、必要な時だけベッドに変形できるソファーベッドは、来客用としても非常に便利です。特に友人や家族が泊まりに来る機会が多い家庭では、1台あると安心です。
寝心地重視のポケットコイル内蔵タイプや、フラットに広げられるスライド式・リクライニング式が理想です。使用頻度はそれほど高くない場合が多いため、収納性や見た目のスタイリッシュさもポイントになります。
家族構成や生活リズムが変わるタイミング
結婚や子どもの成長、同居の開始など、生活のステージが変わると部屋の使い方も変わります。一時的な寝具の追加や多目的スペースの確保を目的に、ソファーベッドを導入するケースも増えています。
子ども用や予備室に置く場合は、安全性を考慮し、角に丸みのある設計やロック機構付きのものが安心です。汚れても手入れしやすい張地(合成皮革やマイクロファイバーなど)も適しています。
ソファーベッドの購入をご検討中なら「赤や」にお任せください
今回は、ソファーベッドの種類や特徴、選び方のポイントを詳しくご紹介してきました。新生活のスタートや日々の暮らしのアップデートに、ご自身に合った一台を見つける上で少しでも参考になれば幸いです。
ソファーベッドは、「くつろぎ」と「眠り」の両方を一台でかなえる、非常に機能的な家具です。コンパクトな空間でも有効に使えるのはもちろん、来客用や仮眠用など、暮らしの様々なシーンで活躍してくれます。だからこそ、使う目的や設置場所などをしっかり見極めて選ぶことが大切です。
「赤や」では、リクライニング式やスライド式、3WAYタイプなど、多種多様なソファーベッドを豊富に取り揃えております。ご不明な点やお悩みがありましたら、店頭のスタッフまでお気軽におたずねください。経験豊富なプロの目線から、最適な一台をご提案いたします。
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