「赤や」でも豊富な種類のカーテンを取り扱っておりますが、お客様から「新しいカーテンをどうやって選べば良いか分からない」という声をよくお聞きします。そこで今回は、模様替えやお引越しを機にカーテンを新調される際に押さえておきたい「選び方」のポイントを詳しくご説明していきたいと思います!
なぜカーテンをつけるの?目的を再確認
そもそも、私たちはなぜ窓にカーテンをつけるのでしょうか?
部屋の窓にカーテンをつける理由・目的には、主に次の4つがあります。これらの中から、あなたがどれを最も重視されているかによってカーテンの選び方も違ってきますので、今一度確認しておきましょう。
室内への日差しや光の調節
外からの視線をさえぎる
インテリアの一部として
紫外線を防ぐ
ドレープカーテンとレースカーテン
カーテンには、大きく分けて「ドレープカーテン」と「レースカーテン」の2種類があります。この記事をご覧の皆さんは、今どちらのカーテンをお探しですか?それぞれ素材や形状、用途が違いますのでその特徴を知っておきましょう。
ドレープカーテン
ゆったりとした「ひだ(細長い折り目)」を持つ、厚地のカーテンのことです。
「ドレープ(drape)」には「布を垂らした時にできるひだ」といった意味があるため、このように呼ばれています。(レースカーテンにもひだが入っていますので「ひだがあるカーテン=ドレープカーテン」というわけではありません)。
「厚地カーテン」と呼ばれることもあります。
一般にカーテンというとこのドレープカーテンを指すことが多く、メーカー各社から多種多様なデザイン・機能性を持った製品が販売されています。
素材はリネン・コットンなどの天然繊維からポリエステル・アクリルなどの合成繊維まで幅広く、色柄もバラエティ豊富。ひだの大きさも、小さいものからボリュームが出る大きいものまで様々です。
レースカーテンと組み合わせて使う時は、通常はよく見える室内側に吊るします。
レースカーテン
その名の通り、レース生地で作られたカーテンです。
レース生地は薄手で隙間があり、光や風をほどよく通します。ドレープカーテンと組み合わせて使う時は、通常は窓側に吊るします。
「厚手のドレープカーテンがあるなら、レースカーテンはいらないのでは?」と思われる方があるかもしれませんが、レースカーテンを併用することでドレープカーテンの機能性を上手にサポートできます。
例えば外からの視界をさえぎるためにドレープカーテンを閉め切ると、外からの視線は隠せますが、同時に太陽の光もさえぎってしまいますよね。そこで自然の光を部屋に入れたい時はドレープカーテンを開けてレースカーテンを閉めれば、ある程度のプライバシー性を守りながら採光が可能です。
また厚手のドレープカーテンは、ともすると見た目に重々しい印象を与えがち。これに比べてレースカーテンは、ふんわりと軽やかな生地の風合いから、インテリアにも優しくさわやかな雰囲気を演出してくれます。
カーテンの生地の種類を知ろう
カーテンの選び方で、次に注目したいポイントは「生地」です。
カーテンには様々な種類の生地が使われており、それぞれに風合いや機能性が異なります。望まれる目的にかなった素材を選ぶようにしましょう。
カーテンに使われる生地は、大きく分けると天然繊維と化学繊維の2つがあります。それぞれの代表的なものをご説明いたします。
天然繊維
天然繊維で作られたカーテンは、自然素材ならではのナチュラルで素朴な風合いが特徴です。また、化学繊維製のカーテンよりも静電気が発生しにくく、塵やほこりが吸着しにくいため汚れにくいという利点もあります。
コットン(綿)
肌着や衣服の素材としてなじみ深い素材です。ソフトな肌触りや風合い、通気性・保温性・吸水性の高さが特徴。また発色が良くプリントカーテンにもよく使われます。日光で黄変しやすいのが難点。
リネン(麻)
さらっとした肌触りで人気の素材です。丈夫で通気性・保温性が高く、年間を通して使えます。洗うと縮みやすいのが難点。また適度に光を通す(遮光性が低い)ため用途に応じてお選びください。
ウール(毛)
繊維に多くの空気を含んでおり、優れた保温性と伸縮性が特徴です。汚れやシワがつきにくく色落ちにも強いのでカーテンとして長期間使えます。洗うと縮みやすく、虫食いにあいやすいのがデメリット。
化学繊維
化学繊維は、一般に天然繊維よりも丈夫で加工性に優れ、機能性の充実したものが多いのが特徴です。洗濯やお手入れがしやすいのもメリット。一方で静電気を持ちやすく塵やほこりが吸着しやすいデメリットがあります。
ポリエステル
カーテン生地としては最もポピュラーな素材の一つ。丈夫でシワ・型崩れが少なく洗濯もOK。さらに比較的安価とメリットの多い素材です。遮光・遮像など機能性カーテンにも使われます。静電気をためやすいのと経年劣化の早さが難点。
アクリル
ウールに似た柔らかな風合いや弾性回復力の強さが特徴。カーテン生地に使われる時は、他の繊維との混紡となるケースが多いです。シワや型崩れが少ない一方、静電気や毛玉ができやすいのがデメリット。
ナイロン
摩耗や折り曲げに強く、伸び縮み・型崩れしにくい弾力性の高さが特徴。またカビや虫にも強く、染色しやすいためカーテン以外のインテリア製品にも広く使われています。日光による黄変が生じやすいのが難点。
レーヨン
木材パルプなどの主原料とする再生繊維です。シルクの代用品として開発された素材で、光沢感やなめらかな肌触りが特徴。カーテンの素材としては摩擦や伸びに弱く洗濯で縮みやすいのがデメリットです。
ここが知りたい!カーテンの色の選び方
最初の章でも触れましたが、カーテンはお部屋のインテリアとしても存在感の大きいアイテムの一つです。実際、窓いっぱいにカーテンを広げると、壁のけっこうな面積を占めるわけですから、カーテンの選び方において「見た目」は、機能性や価格と同じくらい重要なポイントとなります。
カーテンの色は、ぜひこだわって選びましょう!
「配色バランス」を意識しよう
一般にお部屋のカラーコーディネートを行う時には、次の3つの配色バランスが良いとされています。
①ベースカラー(全体の70%程度) | お部屋の基本となる色です。 壁や床、天井など、室内に占める割合が大きい部分に使われ、多くの場合、あまり主張の強くない色(白、ベージュ等)が選ばれます。 |
---|---|
②メインカラー(全体の25%程度) | ベースカラーの次に多く用いられる色です。 家具やソファ、カーテンなどに使われ、インテリアの方向性を決定づける重要な色となります。 |
③アクセントカラー(全体の5%程度) | 全体に占める割合こそ少ないものの、メインカラーを引き立てたり、全体の雰囲気に変化をつけたりする、文字通りアクセントとなる色です。 クッションや照明、小物雑貨などに使われます。 |
カーテンの色は、ここでいうメインカラーにあたります。基本的には、家具やソファーなど、比較的大きなインテリア要素と同系統の色を選ぶと収まりが良いです。
また、ベースカラーとメインカラーを類似色にすると、無難ではありますが失敗は少ないでしょう。お部屋が広く見える効果もあります。
異なる系統の色(補色など)のカーテンを選ぶとメリハリや個性が生まれますが、その場合は、色のトーン(明るさや鮮やかさ)をなるべくそろえるようにしましょう。部屋全体でまとまりが生まれます。
同じ部屋にあまり多くの色数があると、煩雑でまとめりのないコーディネートになりがちなのでご注意ください。
部屋の用途にあわせたコーディネートも
カーテンの色を選ぶ時は、他のインテリアとの相性だけでなく、その部屋の用途にあわせて選ぶという視点も大事です。ここでは、お部屋ごとのおすすめのカラーをご紹介します。
リビング
書斎
寝室
子ども部屋
機能性でカーテンを選ぶ
カーテンの中には、特殊加工により様々な機能を持たせた「機能性カーテン」というものもあります。
カーテンを取り付ける目的について冒頭でいくつかご説明しましたが、機能性カーテンは、特に遮光やプライバシー保護といった、見た目を飾る以外の目的を解決する性能面により重きを置いた製品といえます。
ここでは代表的な機能性カーテンの種類をご紹介いたします。これら以外にも各カーテンメーカー独自の機能もありますので、詳しくは店頭でおたずねください。
遮熱カーテン
外部からの熱の侵入をさえぎり、室内の温度上昇を防ぐ性質を持つカーテンです。
赤外線を通しにくい繊維で作られており、夏の冷房効果を高めるため省エネにもつながります。基本的にレースカーテンに備わっている機能です。
遮光カーテン
外からの光をさえぎる性質を持つカーテンです。遮光の度合いを示す3段階の「遮光等級」が定められています。
朝日や西日のさしこみを防ぐと共に、室内の明かりを外に漏らさないためプライバシー保護目的にも利用されます。
UVカットカーテン
生地に特殊な糸を使用することで、紫外線を反射させて室内への侵入を防ぐ性質を持つカーテンです。
紫外線は目には見えませんが、曇りの日でも窓から室内に入ってきますので、普段からUV対策を行っている方には必須の機能と言えます。
ミラーカーテン
外から透けにくい性質を持つカーテンです。裏側に光沢性のある生地を使い、鏡のように太陽光を反射させます。
プライバシー保護に効果的ですが、逆に夜間は部屋の照明によって室内が透けるため注意が必要です。
ウォッシャブルカーテン
家庭用洗濯機で丸洗いができるカーテンです。洗濯しても色落ちや色あせ、縮みの心配がありません。
日本インテリア協会の定めでは、洗濯による寸法変化率や染色堅ろう率などが所定の判定基準に適合するカーテンを「ウォッシャブル」と呼びます。
防汚カーテン
生地に撥水性や撥油性を持たせるなどして、汚れをつきにくく落ちやすく加工したカーテンです。
リビングや寝室など、清潔さを保ちたい部屋に特に向いています。
防炎カーテン
燃えにくく、燃えても燃え広がりにくい性質を持つカーテンです。
織った生地に防炎加工したものと、難燃糸で織ったものがあり、日本防炎協会が定める防炎性能試験に合格した製品が「防炎カーテン」の認定を受けられます。
消臭カーテン
酸素触媒や光触媒などの作用によって、様々な生活集を吸着・分解して取り除く性質を持つカーテンです。
臭いだけでなくホルムアルデヒドなどのVOCも分解する効果があり、シックハウス対策にもなります。
忘れちゃいけない、カーテンのサイズの測り方
家具店などでカーテンを購入される際、カーテンの生地やカラーを選ぶのとあわせて忘れてはならないポイントが、「サイズ」です。
「お店でお気に入りのカーテンを見つけたのに、窓のサイズを測ってこなかったので、どのサイズが良いか分からず買えなかった」「目測で窓に合いそうなサイズのカーテンを買ったが、実際に合わせてみると大きくずれていた」なんて失敗をしないよう、カーテンを買う前は、必ず必要なサイズを確認しておきましょう。
カーテンのサイズは「幅×丈」で決まります。幅とは横幅、丈とは高さ(縦幅)のことです。それぞれ、次のように測ると正しいカーテンサイズが分かります。
幅の測り方
カーテンの幅を測る時は、レールの種類によって基準点が違います。
- 機能レール(装飾のない一般的なカーテンレール)では、レール両端に固定されたランナー(カーテンフックをかける輪)が採寸の基準点となります。
- 装飾レールでは、両端のキャップの付け根が採寸の基準点になります。
いずれの場合も、基準点の間の寸法から約5%長いサイズが適切です(ちょうどの幅だとカーテンに遊びができないため)。
カーテンのドレープをより強調したい場合はもう少し長くても構いません。
丈の測り方
カーテンの丈を測る時は、窓の種類によって測り方が違います。
- 掃き出し窓(床面から立ち上がる背の高い窓)では、ランナーの下端から床までの寸法から、1~2cm短いサイズが適切です。
- 腰窓(壁の中央、腰の高さあたりにある窓)では、ランナーの下端から窓枠の下端までの寸法から、15~20cm長いサイズが適切です。
- 出窓(壁から外に張り出した窓)では、ランナーの下端から窓台(カウンター)までの寸法から、1~2cm短いサイズが適切です。
なお、ドレープカーテンの外側にレースカーテンを付ける場合は、レースカーテンの丈はドレープカーテンより約2cm短くすると良いです。
赤やで豊富なラインアップをご覧ください
ここまでカーテンの選び方のポイントについてご説明してきました。皆さまが新しくカーテンを選ばれる時のご参考になれば幸いです。
特にカーテンの色や質感は、好みのカーテンを決める時の重要な要素です。そしてこれらの要素は、インターネットからの情報では正確につかみにくい面があります。
パソコンやスマホで見た写真と実物の色合いが微妙に違うことは珍しくありませんし、生地の風合いや触り心地は、実際に商品に触れないと分かりません。やはり最終的には、店舗で実物を目で見て確かめながら選ぶのが、カーテン選びで失敗しない一番の方法だと思います。
「赤や」各店では、多種多様なカラー・柄・サイズのカーテンを豊富に取り揃えております。店内には知識の豊富なスタッフが常駐しており、お客様のお部屋にぴったりのカーテン探しのアドバイスをさせていただきます。
ぜひお気軽にお近くの「赤や」にお越しください!