寝るだけでなく、起き上がりやすさやくつろぎの姿勢までサポートしてくれる電動ベッド。かつては介護用途のイメージが強い家具でしたが、近年では快適な睡眠環境を整えるアイテムとして、一般のご家庭でも取り入れられるようになっています。
背もたれや脚の角度を自由に調整できるので、身体への負担を軽減し、日常生活をより快適にしてくれるのが大きな魅力です。
一方で、普通のベッドに比べてあまり身近でないのも事実で、いざ購入をと思い立っても、自分に合った製品をどのように探せば良いか分からないという方もあるかと思います。
そこで今回は、電動ベッドを選ぶ際に押さえておきたい基本的な知識や選び方のポイントについて、分かりやすくご紹介します。

電動ベッドとは?
電動ベッドとは、モーターの力によってベッドの一部を動かし、背もたれやひざ下の角度を自由に調整できるベッドのことです。リモコン操作で簡単に姿勢を変えられるため、寝たままでも無理なく体勢を変えられます。
一般的なベッドはフラットな状態で使用するのが基本ですが、電動ベッドは用途に応じて上半身や下半身を持ち上げられるため、読書やテレビ視聴、休息など、様々なシーンに対応できます。横たえた身体への負担の軽減や、起き上がる動作のサポートなども行える機能性の高さが特徴です。
電動ベッドの主なメリット
電動ベッドは、背上げ・脚上げといった可動機能を活かし、「寝る」だけでなく日常生活の様々なシーンをサポートしてくれる家具です。ここでは代表的な用途とそのメリットをご紹介します。
起き上がり・立ち上がりのサポート
上半身を持ち上げる「背上げ機能」により、寝た状態から無理なく上体を起こし、腹筋や腕の力に頼らず自然な動作で起き上がれます。さらに、3モータータイプ(後述)で高さ調整ができるモデルであれば、立ち上がりやすい高さに合わせることも可能です。
体力に不安のある方や高齢の方、腰痛でお悩みの方やリハビリ中の方にとって日常動作の負担軽減につながります。
日常生活の動作がしやすい
ベッドで横になったままで何かをするのは簡単ではありませんが、電動ベッドだと上半身を起こした姿勢を安定して保てるため、ベッドの上で食事をしたり、テレビやスマホを見たり、本を読んだりといった日常動作を楽に行えるようになります。
クッションや背もたれを用意しなくても自分に合った角度に調整できるので、長時間でも無理なく最も心地よい姿勢を維持できます。
体圧の分散や血流の促進
ベッドで長時間寝ていると、身体の一部に圧力が集中し、血流が停滞してむくみや腰痛の原因となります。電動ベッドでは、背中や脚の角度を調整してベッドの接する位置を動かすことで体圧を分散しやすくなります。そのため長時間同じ姿勢で過ごしても疲れにくく、腰や背中への負担軽減にも効果的です。
また、脚上げ機能によって足の血流を促し、むくみの軽減やリラックス効果も期待できます。特にベッドで過ごす時間が長い方には大きなメリットです。
介護者の負担を軽減
身障者や高齢者の介護・介助に携わる方にとっても電動ベッドは必須です。要介護者の起き上がりや姿勢変更を電動でサポートできるため、介助する側も、される側も、心身の負担が軽減され、安全性の向上にもつながります。
特に高さ調整機能があるモデルは、介助時の姿勢を楽に保てるため、介護現場でも多く採用されています。
睡眠の質向上につながる可能性がある
体に合った角度で休むことで呼吸しやすくなったり、血流が改善されたりするため、より快適な睡眠環境づくりに役立ちます。いびきは気道が部分的に狭くなるのが原因ですので、良い姿勢を保って気道が確保されれば、いびきの軽減も期待できます。
また上半身を起こして寝ると逆流性食道炎による胸やけなどの症状を抑える効果も期待でき、こうした点から電動ベッドは単なる寝具以上の価値を持つアイテムといえるでしょう。

電動ベッドの種類と特徴
電動ベッドは、使われているモーターの数によって大きく3種類に分類されます。見た目には分かりにくいですが、モーターの数が違うと機能や使い勝手が大きく異なります。もちろんモーター数が増えるほど機能性が高く、細かな調整が可能になりますが、価格も上がる傾向にあります。
用途に合ったタイプを選ぶためにも、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
1モータータイプ
1モータータイプは、「背上げ」機能を中心としたシンプルな電動ベッドです。背中部分を起こすと、連動して脚側もわずかに持ち上がる構造のものが一般的です。
操作が簡単で価格も比較的手ごろなため、「まずは電動ベッドを試してみたい」という方に向いています。ただし、背と脚を個別に調整することはできないため、細かな姿勢の調整にはやや制限があります。
- おすすめの用途:リラックス目的、軽度の補助用途、コスト重視の方
2モータータイプ
2モータータイプは、モーターが2つ搭載されているので「背上げ」と「脚上げ」をそれぞれ独立して動かすことができるのが特徴です。姿勢の自由度が大きく向上します。
例えば、上半身だけを起こして読書をしたり、脚だけを上げてむくみ対策をしたりと、目的に応じた細かな調整が可能です。寝心地や快適性を重視する方には、このタイプが最もバランスの良い選択といえます。
- おすすめの用途:日常使い、快適性重視、長時間ベッドで過ごす方
3モータータイプ
3モータータイプは、「背上げ」「脚上げ」に加えて、「ベッドの高さ調整」まで可能な高機能モデルです。ベッド全体の高さを上下できるため、乗り降りがしやすく、介護用途にも適しています。
立ち上がりやすい位置に高さを合わせたり、介助する側が作業しやすい高さに変えたりと、身体への負担を大きく軽減できます。機能性が高い分、価格も上がりますが、安全性や利便性を重視する方には非常に有効です。
- おすすめの用途:介護用途、身体負担の軽減、安全性重視

電動ベッドを選ぶ際のポイント
電動ベッドは、通常のベッドと比べて機能や構造が複雑なため、選ぶ際にはいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは、用途や使い勝手に大きく関わるチェックポイントを順にご紹介します。
【1】使用目的を明確にする
まず大切なのは、「どのような目的で使うのか」をはっきりさせることです。目的によって必要な機能やモーター数が変わるため、ここが曖昧だとオーバースペックや機能不足につながります。
- 起き上がりや立ち上がりをサポートしたい(介護・身体補助)
- リラックスや読書など快適性を高めたい
- 腰痛対策や体調管理を目的としたい
【2】モーター数の選び方
前章でご説明したように、電動ベッドの機能はモーター数で決まります。電動ベッドを選ぶ時は必ずモーター数を確認しましょう。使用目的に対して必要な機能を見極め、無駄のない選択をすることが重要です。
- 1モーター:シンプルで価格を抑えたい方向け
- 2モーター:背・脚を個別に調整でき、日常使いに最適
- 3モーター:高さ調整も可能で、介護用途や安全性重視の方におすすめ
【3】マットレスの種類と相性
電動ベッドはフレームだけでなく、マットレスとの相性も非常に重要です。肌触りやクッション性は、実際に店頭で実物に触れて確認すると良いでしょう。また電動ベッド専用マットレスやリクライニング対応のものを選ぶと安心です。
- 柔軟性があり可動に対応できるか(折れ曲がりやすさ)
- 体圧分散性があるか(ポケットコイル・高反発ウレタンなど)
- 厚みがありすぎないか(可動の妨げにならないか)
【4】サイズと設置スペース
電動ベッドは通常のベッドよりも大きく、重量もあるため、設置環境の確認は必須です。また、室内への搬入経路(玄関・廊下・階段)も事前にチェックしておくと後々のトラブルを防げます。
- 設置スペースの広さ(幅・奥行)
- 可動時に壁や家具と干渉しないか
- コンセント位置の確認
- 介護・介助に必要なスペース
【5】安全性
高齢者や体の不自由な方が使うケースが多い電動ベッドは、安全性には十分配慮されています。その上でご購入の際は、安心して長く使うためにも細かな安全機能までよく確認しておきましょう。
- サイドレール(手すり)の有無
- 誤作動防止機能(ロック機能など)
- 指や体の挟み込み防止設計
【6】操作性(リモコンの使いやすさ)
電動ベッドは日常的に操作するため、リモコンの使いやすさも重要なポイントです。特に高齢の方が使用する場合は、直感的に操作できるかどうかを実際に確認することをおすすめします。
- ボタンの大きさ・見やすさ
- 操作のシンプルさ
- 誤動作防止機能
- コード式かワイヤレスか
【7】静音性・耐久性
電動ベッドはモーターを使用するため、動作音や耐久性もチェックしておきたいポイントです。特に夜間の使用時に動作音が大きいと問題になります。できれば店頭で実際に動かして確認するのが確実です。
- 動作時の音が大きすぎないか
- フレームの強度や安定感
- 保証期間やアフターサービスの有無
【8】オプション機能
電動ベッドの中には快適性や利便性を高める様々なオプション機能が備わっているモデルもあり、日々の使い勝手を大きく向上させてくれます。必要な機能を見極め、使い方に合ったものを選びましょう。
- ヘッドレスト機能(頭部の角度を前後に倒せる)
- メモリー機能(登録したポジションに背や足を自動調節)
- 体位変換機能(床板が自動で左右に傾き、寝返りを支援)
用途別の選び方
電動ベッドは、使う人や目的によって最適なタイプが異なります。代表的な用途別に選び方のポイントを整理します。
| 一人暮らし・日常使い | ・2モータータイプを中心に検討 ・サイズはコンパクトなシングルがおすすめ ・デザイン性も重視し、部屋に馴染むものを選ぶ |
リラックスと睡眠の両立を意識したバランス重視の選び方がポイントです。 |
|---|---|---|
| 高齢者・身体補助目的 | ・2~3モータータイプがおすすめ ・起き上がりやすさと操作性を重視 ・手すりや安全機能の有無を必ず確認 |
日常生活の負担軽減を目的とするため、安全性と操作性が最優先になります。 |
| 介護用途 | ・3モータータイプ(高さ調整付き)が基本 ・介助のしやすさを重視 ・耐久性・安定性・安全機能をしっかり確認 |
介助する側・される側双方の負担軽減を考えた選択が重要です。 |
| リラックス重視 (読書・テレビ視聴など) |
・1~2モータータイプで十分対応可能 ・背上げ機能の角度調整がしやすいもの ・デザイン性や快適性を重視 |
「くつろぐ時間を快適にする」という視点で選ぶのがポイントです。 |
電動ベッドのデメリットと解決策
電動ベッドは多機能で便利な反面、導入前に知っておきたい注意点もいくつかあります。それぞれのデメリットを理解した上で選びましょう。主なデメリットとその解決策についてご紹介します。
価格が高め
一般的なベッドと比べると、モーターや機構が搭載されている分、どうしても価格は高くなる傾向があります。また機能が多いほど価格も上がります。
ですが長い目で見ると、電動ベッドは睡眠環境の改善や介護負担の軽減など様々なメリットがありますので、費用対効果をよく検討した上でお選びください。
さらに介護目的で購入する場合は、非課税対象となる製品もあり(詳しくは後述)、こうした製品を選べば初期費用を抑えられます。
設置場所の問題
電動ベッドはフレームやモーター部分があるため本体が重くなりがちで、通常のベッドよりも設置や移動に手間がかかります。また電動で動作するためコンセントの確保が必須で、介助者が立ち回るスペースも必要ですので、設置場所もかなり制限されるケースが多いです。
事前に設置スペースや動線をしっかり確認し、必要に応じてレイアウトを見直しておくとスムーズに設置でき、快適に使用できます。またキャスター付きで移動しやすいモデルもあります。
機械的な故障リスク
電動ベッドには可動部やモーターがあるため、長期間の使用や使用状況によっては故障の可能性があります。保証内容やメンテナンス体制の確認も重要です。
信頼できるメーカーの製品を選び、保証期間やアフターサービスの内容を事前に確認しておくことで、万が一のトラブルにも安心して対応できます。また定期的な点検や無理のない使い方を心がければ、故障リスクを抑え、長く快適に使用できます。
電動ベッドは非課税対象になる場合があります
電動ベッドは、所定の基準を満たすと「身体障害者用物品」として扱われ、消費税(10%)が非課税になるためお得に購入できます。
これは、身体への負担軽減や介護補助といった役割を持つ電動ベッドが、生活支援のための福祉用具として位置づけられているためです。
非課税となる条件
電動ベッドが非課税対象となるのは、以下の3つの条件を全て満たす場合です。
- 本体の側板の外縁と側板の外縁との幅が100㎝以下のもの
- サイドレールが取り付けてあるもの、または取り付け可能なもの
- キャスターを装着していないもの、またはキャスターを装着している折畳み式のもので折畳み時にのみキャスターが接地するもの
参照:消費税法の一部を改正する法律(平成3年法律第73号)の施行に伴う身体障害者用物品の非課税扱いについて(厚生労働省ホームページより)
なお、電動ベッドと同時に購入したマットレスやサイドレール、付属品も同様に非課税となります。
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今回は、電動ベッドの特徴や種類、選び方のポイントについて詳しくご紹介してきました。ご自身の生活スタイルやお身体の状態に合った一台を見つける上で、少しでも参考になれば幸いです。
電動ベッドは、単なる寝具ではなく、「起き上がりやすさ」「姿勢の快適さ」「日々の負担軽減」をサポートしてくれる機能性の高い家具です。近年では介護用途だけでなく、日常生活の質を高めるアイテムとして、幅広い世代の方に選ばれるようになっています。モーター数や機能、安全性などをしっかり確認しながら、自分に合った仕様を見極めることが大切です。
「赤や」各店では、用途やご希望に応じた様々な電動ベッドを取り揃えております。店頭で実際に操作感や寝心地をご確認いただきながら、ご自宅の環境やご利用シーンに合った最適な一台を、スタッフと一緒にじっくりお選びください。
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シングル電動ベッド W96×L199×H72(MH21/26/31/36)
床板高さ4段階 / マット付き / 手すり2本付き
定価:172,500円 ※本商品は非課税です

シングル電動ベッド W96xL199xH72(MH21/26/31/36)
2モーターサイズ / 床板高さ4段階 / マット付き / 手すり2本付き
定価:123,000円 ※本商品は非課税です